このところ雑に変速しても大丈夫なシマノさんのおかげで忘れ去られている?アウターチェーンリングのあのピン、ぶっちゃけ無くても変速するけど無いととても困ってしまう縁の下の力持ち的なアレについて。
最近はカーボンや機械加工の進化で軽量化が進み、6.8kgを守ろうとするとチェーンリングの軽量化やプーリーの軽量化やその他もろもろを頑張らなくてもいい時代です。
メーカーもそのあたりはわかっているようでパワーメーターや電動変速などストレスフリーやデータロガーなどを展開してきています。このあたりに積極的なのはシマノとスラムですねー・・・カンパは置いておきましょう、そのうち驚くようなものが出てきますよきっと・・・多分・・・恐らく・・・
そんな流れで個人的ものすごい勢いで進化している様に思うのがフロントの変速のです、とはいえ私個人7700系列の最後発ちょうど7800が世に出てきたころからの人間なのであまり大きく言えないのですが・・・
ちなみに遍歴は
SORA 3300→ULTEGRA 6600→105 5700→SRAM Force 10s→SRAM Red eTap
ですね~、あとは点検や組み付けそして試乗でカンパやら何やら
このあたりの経験から、シマノが7900を出したごろからフロントの変速が変わったと思いますね。
では変速ピンについてなのですが、何のためにあるのかというと、FDに押されたチェーンがアウターの歯先を超えるための足掛かり・・・つまり変速のためにあります。飾りじゃないのよ!
ほかにも超えやすくするための歯先の形状(ピンの横は大体かけてるような形状です)やらいろいろあります。
ちょっと話を外してチェーンリングの変化を書いてみましょうか、シマノの歴史みたいな感じですけど。
さてこの変速ピンは74の後半にはあったのですが、この時代だと軽量化が第一にあったので、チェーンをアウターへ持ち上げるためのピンに引っ掛けたくても横方向への剛性が低くFDが押し付けたチェーンにリングが負けて変速しにくいなんてことも・・・クランクアームが撓ったりねぇ。
次に78です、出てきたときにカブトガニだのなんだの言われましたが、チェーンリングが分厚くなってチェーンがインナーとアウターの間を空中浮遊しなくていいようになりました、アウターからインナーへの変速でも間に落ち難くなりました、いえー!!さらに横方向への剛性も上がってピンの効率もよくなりました。
このあたりはすでに常識のようになっていますね、実際スラムとカンパはこの方法ですスラムはかなり複雑な加工が施されていますが。
この時代に入って残念なのは77のころのような薄く綺麗なリングが消えてしまったということでしょうか・・・カンパもケンタウルまで分厚くなって4アームですし・・・
そして79以降です、シマノは持ち前の金属加工と接着技術を駆使して・・・チェーンリングを分厚くしました、しかも中空で・・・
90まで来るとクランクアームも同じ作り方でえらい軽量化がされていまして、これ金属?と言いたくなる重量です。
ここまで来るとFDに負けるなんてことはなく変速は滑りあがるようにどこでも変速できるんではないかと思わせてくれます、実際シマノはアウターへひっかけることは可能ですしね。
話を戻しましょう、以上の変化はすべて変速ピンへのかかりとインナーへの変速の確実さを向上させるための物、つまり踏み込んだ力を使ってアウターへチェーンを噛みこませグイッと持ち上げるためです、ではここで3メーカのチェーンリング一覧?汚いのは私物です・・・洗えばよかったなぁ
さてここで注意してもらいたいのがピンの位置です、大体踏み切った後か踏み始める瞬間にFDの位置にピンが来るようになっています4アームは変速時の横方向の剛性確保にも役立ってますね~一番逃げてほしくない位置で強度出してます、スラムは・・・FDの構造もあって癖があるかな?Yawで弧を描くように動くのでちーと弱いです、その分ピンと裏側の加工多いですけどね。
この重要な変速ピンの位置、これを意識してFDの操作、そしてかかった瞬間に踏み方をぐぅ~っとトルク一定な感じにすると音もなく変速が終了します、えぇあっけないほどに。それこそFDがよれよれでチェーンを押し付けるだけの剛性がなくとも「スッ」と変速します。
実際にForceのFDのリンクがだめになり、ガッタガタになってもしばらく気づかず使ってました・・・慣れって恐ろしい。
フロントの変速はなんか苦手とか思う方は一度ピンの位置を意識して変速してみてください、多分新たな世界が開けると思います!楕円だろうとなんだろうと上がっちゃいますから。
なおシマノの11sは歯先の形状も工夫しているのでどこでも上がっちゃう模様
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